戻る
取りあえずi(い)甲賀プロジェクト
創業100年の新米。「美冨久酒造」に行ってみた。
地図

酒蔵見学ってしたことあります??甲賀市には日本酒の蔵が9軒あり、見学できるところもあります。
今回、美冨久酒造へ見学に行ってきました。

100年の酒蔵「美冨久酒造」

近江鉄道本線「水口城南駅」から徒歩20分、閑静な住宅街の中に溶け込むような形で「美冨久酒造」は存在しています。

創業から約100年であり、建物の構造には年月を感じるものの、綺麗な白を基調とした姿。その外観には100年を感じさせないほどの美しさがあります。

私のような無知な学生が聞くと、100年というだけで老舗だと思ってしまいますが、この100年という数字、酒蔵の世界ではまだまだひよっ子もいいとこ、新生と呼べる年月なのだそうです。

滋賀県には33軒の酒蔵があり、その中でも最も古い酒蔵は創業450年!なんと江戸時代の始まる前から存在する酒蔵があるのだそうです。(日本で5番目に古いらしい!)

ちなみに甲賀市には9軒の酒蔵があるそうです。


さて、店内に入るとすぐにお酒の販売所があるのですが、外観の風貌とは打って変わって木をベースにした落ち着いた雰囲気で、お買い物が非常にしやすい空間となっています。

もちろん店内に並んでいるのは無数の酒。

酒。酒。

ここでは何種類ものお酒を試飲しながら商品を選ぶことができるため、酒好きにはたまらない空間になっています。(ヒック

この美冨久酒造さんの取り組みの一つとして、若い人に向けた日本酒の作成というものがあり、それが「三連星」というお酒です。このお酒、他のお酒と製造行程を変えることによって、若い人にも飲んでもらいやすいような味に開発されたそうです。

分かる人には分かるのだそうですが、この「三連星」ガンダムのあるキャラをモチーフにしたパッケージデザインだそうで。。。なんのキャラか当ててみてください。

それでは、次に酒蔵見学の紹介をしましょう!

酒樽を覗ける酒蔵見学

酒蔵の見学は、最近ではあまり珍しいものではありません。しかし、美冨久酒造が行なっている上から酒樽を覗く体験というのは滅多にできないのではないでしょうか。

店の奥の階段を登り、さらに進んでいくと日本酒のいい香りとともに巨大な酒樽が目に入り、耳を澄ましてみると「ポコポコ」と酒樽の中の炭酸ガスが抜ける心地よい音が聞こえてきます。

さて、ここで1つ質問です。

このタンクから一体何リットルのお酒ができるでしょうか?

使う材料は米が2トン・水が3000ℓです。

正解は5000ℓです!


ちなみに人間1人が5000ℓの酒を飲もうとすると、生まれた瞬間から毎日1合を飲み続けて80年かかるそうです(笑)

「美冨久酒造」美味しさの秘訣

次に部屋の上の方を見てみると、所々にカビが生えています。しかし、このカビこそが美味しい日本酒を製造する蔵の何よりの証なのです。どういう意味か簡単に説明しましょう。

日本酒というのは、建物に住んでいる菌を利用してお酒を作るために、建物を立て替えたりすると長年引き継いできたその蔵の味が出なくなってしまうのです。さらに美冨久酒造さんでは「山廃仕込み」と呼ばれる、住み着いている菌が自然に酒母(アルコール発酵させる前のお酒)に降りてくるのを待つ、手間と高い技術が必要な製造方法でお酒を作っているために、この建物に住み着いている菌の存在が欠かせないのです。

つまり蔵に見えるカビこそが、美冨久酒造さんが作り上げるお酒の美味しさの秘訣なのです。

美冨久酒造さんの蔵見学では、こういった蔵に関する知識を学びながらお酒の飲み比べや、時期によってはしぼりたての新酒を飲むことができます!

また3月には大規模なお酒のイベントを毎年開催しているそうなので、お酒が大好きな方は是非足を運んでみてはいかがでしょうか?




今回の取材先と記者について
立命館大 食マネジメント学部
りん
甲賀市については僕もまだよく知りません。