「かんぴょう」ってかんぴょう巻きをつい思いますが、どうやって作られているかご存知でしょうか。
今回、水口のかんぴょう農家さんにお邪魔してきました。
「かんぴょう」ってかんぴょう巻きをつい思いますが、どうやって作られているかご存知でしょうか。 |
ムシムシした日々が続いていますね。外に一歩も出ずに、クーラーのガンガンきいた部屋にずっとこもっていたいものです。
今回記事を書くのを担当するのは、最近このプロジェクトに参加したばかりの新人です。
こうしてブログを書くのも初めての経験ですが、皆様に「おいしい楽しい」を届けられるように頑張りたいと思います。。。
さてさてそれでは。
今回は水口のかんぴょう農家さんにおじゃましてきました。
よく巻きずしに使われているあの茶色いかんぴょう。何からできているかご存知でしょうか。
実はあれ、夕顔というお野菜からできているんです。
こんな感じ。なんか丸っこくてかわいいのです。
収穫時には10キロくらいになるんだとか。スイカよりちょっと大きいくらい。
爪を入れてみてプツッて入ったら、調度良い柔らかさ。
収穫してから2日以内に必ず加工をします。
ここからどうやってあの巻きずしの細長い「かんぴょう」に変身するのでしょうか?
機械に夕顔をセットしてクルクルクルッと高速回転させて、刃を入れていきます。そうして細長くしていくって訳です。
私も皮を剥くところから体験させていただいたのですが、まあ難しい!
時間もかかるし、一発で皮をすべて剥いて切るのは至難の業です。
昔は機械なんてなかったから、こんなにも大きい夕顔を手作業で細長い形にしていたそうです。
そしてこの細長くした夕顔を1日半から2日ほど干していきます。
なんだかとても涼しげに感じますね。
ちなみに水口かんぴょうは漂白をしていませんし、基本的に天日干しです。
そのため、雨が降ったりすると作業ができなくなってしまいます。
こうして、おいしいかんぴょうが出来上がるのです。農家さんのこだわりです。
ここで、少し歴史のお話を。
かんぴょうと聞いたら、栃木県を思い浮かべる方も多いとは存じますが、実はここ、滋賀県の水口が発祥の地なのです。
歌川広重の『東海道五拾三次之内水口』には、農婦たちが切ったかんぴょうを干している様子が描かれています。江戸時代からあったなんて驚きですよね。
かんぴょう干しの様子は、夏の風物詩としても有名で、それをテーマに松尾芭蕉ら著名な歌人・俳人が歌をよんでいます。素敵です。
そして、栃木県でかんぴょう作りが盛んになったのは元々水口にいた領主が江戸時代の移封で栃木県に行ったからだとか、水口で曳山が盛んなのもかんぴょうで財をなしたからだとか、水口には、かんぴょうに関わる色々な話が伝わっています。
ここまで、かんぴょうを中心にお話させてもらっていましたが、かんぴょうの元となる夕顔は、かんぴょう以外にもアレンジして食べられるということをお伝えしようと思います。
夕顔の中子の味噌いため。
夕顔の中子と言われる中心の部分を使います。
かんぴょうとして使う外側ではなく、種のある中心の部分です。
この部分は収穫したその日にしか食べることのできない部分です。水分量が非常に多いため、その日に食べないと傷んでしまうのです。
上の写真、一切水を使っていないんですよ。夕顔の水分だけです。
材料も作り方もいたってシンプル。
材料は、先ほどもお伝えしました夕顔の中心部分(中子)、ピーマン、パプリカ、味噌。
次に作り方。お野菜をいためて、夕顔の水分が出てきたら、味噌を投入。そして完成です。
簡単です。夕顔の食感はまるでトロのようで、味は夕顔の中子の甘みが引き立つ味です。味噌の味を引き立ててくれています。
優しくまろやかなお味で、ヘルシーで、、いいこと尽くしのお料理です。
皆さんも手に入ればぜひ食べてみてください。